ネット接続不要!ロボットが自律的に動く新AI

Google DeepMindが発表した「Gemini Robotics On-Device」は、ロボット自身に搭載可能なAIモデルです。これにより、インターネット接続なしでも高度な作業を自律的にこなせるようになります。少ないデータで新しいタスクに適応でき、さまざまなロボット形態に対応可能です。

●可能性とメリット
この技術により、ネットワーク環境が不安定な場所でもロボットが即座に反応し、複雑な作業をこなせるようになります。セキュリティが重要な現場でも安心して導入でき、ロボットの活用範囲が大幅に広がります。また、開発者向けのSDKも提供されており、独自のタスクに合わせたカスタマイズも容易です。

●主要技術
・Vision-Language-Action(VLA)モデル:視覚、言語、行動を統合したAIモデル
・オンデバイス処理:ロボット本体でAIが動作し、低遅延での応答が可能
・少量データでの適応:50〜100のデモンストレーションで新しいタスクに対応

●応用シナリオ
・製造業:組立ラインでの部品組み立てや検査作業を自律的に行い、生産性を向上
・物流:倉庫内でのピッキングや仕分け作業を効率化し、人的ミスを削減
・医療:病院内での物品搬送や患者サポートを行い、スタッフの負担を軽減
・農業:収穫や選別作業を自動化し、労働力不足を解消
・災害対応:被災地での捜索や物資搬送を自律的に行い、救援活動を支援

この技術は、さまざまな業界でのロボット活用を加速させ、業務の効率化や安全性の向上に貢献します。特に、日本のような高齢化社会では、労働力不足の解消や高リスク作業の代替として大きな期待が寄せられています。

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